温泉の専門家資格を持つフリーライターASUKAです。
他県に遠征へ行ったときは、朝・昼・夕の3回は温泉に入浴することもあります。
逆に他県に行かない時は、温泉に入浴することが少なくなるみたいです。
そういう裏話は置いておいて、本編に進みますよ。
以前の記事で、【療養泉】が10個あると言う内容を書かせていただきました。
今、日本にあるほとんどの温泉は【療養泉】です。
【療養泉】でない温泉を探す方が難しいくらいです。
ひとまず、【療養泉】について覚えてしまえば、温泉地を訪問した際に温泉を知る楽しみが増えますよ。
この機会に、しっかりとマスターしてみませんか。
本記事では、療養泉の中の1つ【単純温泉】について説明させていただきます。
【単純温泉】を知るには「成分総量」という言葉が重要です。
「成分総量」について知っておくと、【単純温泉】が分かりやすくなります。
また、【単純温泉】というよりは【塩類泉】を区別する際に必要な「ミリバル」についても説明します。。
数字が苦手な人は、少しわかりづらい部分があるかもしれませんが、これから説明する2つを覚えておいてくださいね。
それが何かと言いますと。
●成分総量が1kg中1g ●ミリバル%が20以上 |
です。
覚えていただけましたか?
いきなり言われても、覚えられる人は少ないですよね。
大丈夫です。
次項より、しっかりと説明をさせていただきます。
【単純温泉】について説明!
「温度」と「成分総量」によって決まる
本章では【単純温泉】と「成分総量」について、説明をさせていただきます。
温泉施設や温泉宿に訪問した際、【単純温泉】と書かれている温泉成分分析書を見た事はありますか?
【単純温泉】は温泉の泉質の中で一番多いです。
チラッとでも、【単純温泉】という言葉を見たことがある人はいますよね。
あちらの温泉施設では透明だったけど、こっちの温泉宿では白く濁っていたなんて経験をされた方もいらっしゃるはずです。
同じ【単純温泉】なのに、どうしてちがうのでしょうか。
実は【単純温泉】と呼ばれるため、必要な事は2つだけです。
1つ目は温泉の源泉温度が25℃以上であること。
2つ目は、先ほど少し書きましたが。
「●成分総量が1kg中1g」です。
これは何のことかと言いますと。
温泉水1kg中に含まれる温泉成分総量が1g以下の時【単純温泉】になる。
ということです。
温泉成分分析書には、ただし書きで「ガス製のものは除く」と記載されていることがあります。
【単純温泉】の場合は元々「成分総量」が少ない事が条件なので、あまり気にすることはありません。
要するに成分がそこまで濃くなく、源泉温度が25℃以上であれば良いのです。
【単純温泉】は、万人向けで湯あたりしにくいと評判ですから納得ですね。
「ミリバル」を覚えておこう
温泉そのものが面白くなる!
【単純温泉】と「成分総量」についてご理解いただけたでしょうか。
続いて本章では、「ミリバル」について説明します。
これは何かといいますと。
ややこしい計算式とか、元素記号のイオンの量とか、細かい所があるので、かみ砕いて説明します。
「温泉水の中に各成分がどれくらい含まれているかを、いろいろ計算したもの」
ということになります。
ですから、この「ミリバル」を見ることで、温泉水に含まれている成分がどのくらいかがわかります。
そして、「ミリバル」を陽イオンや陰イオンとのからみでパーセンテージ化したものが「ミリバル%」です。
どちらの数値も、温泉成分分析書に書いています。
改めて計算する必要はありません。
陽イオンと陰イオンそれぞれの成分量の場所に、きちんと記載されています。
簡易的な温泉成分分析書の場合は、書かれていないことがあります。
その際は書かれている泉質を見れば大丈夫です。
そもそもミリバル%自体が、温泉の泉質を知るための数値みたいなものですからね(笑)
それでは、最初の「ミリバル%が20以上」というのを思い出してください。
「ミリバル%が20以上」ある温泉水は、「成分総量が1kg中1g以上」になった時に別の泉質名がつきます。
成分総量が1kg中1g以下の場合は【単純温泉】ですので、改めて説明しなくても良いですね。
本記事は【単純温泉】の説明だけで終わります。
先ほど紹介した記事は、【療養泉】についてですが、他の泉質リンクにもしています。
興味がある方は、記事内からリンクして読んでくださいね。
温泉を訪問したら温泉成分分析書!
必ず見る習慣をつけよう
「温泉に入浴するのが好き」という人は、温泉成分分析書を見ずに入浴する人が多いです。
私の場合は、温泉を触ればだいたいの泉質がわかるという訳の分からない特技があります。
特技を身に着けるため数ヶ月間毎日4~8湯の温泉施設を訪問し、源泉がかけ流されている部分から温泉を洗面器に汲み出しては手を浸けて泉質を当てるという修行をしました。
おかげで最近では、匂いで泉質がわかることもあります。
どうでも良い特技ですので、興味がある方は修行してくださいね(笑)
また、温泉マニアと呼ばれる人たちは、温泉成分分析書を写真に撮ってコレクションしている人も多いです。
温泉成分分析書は、温泉を知るための身上書みたいなものです。
良い温泉だと感じた場合は、チェックしてみると面白いですよ。
温泉の意外な一面を見ることができます。
私の場合、あまりにもじっくりと温泉成分分析書を見るので、周囲の人に不思議そうな顔をされることもあります。
たまに「これ見てわかるなんてすごいね」と言われることもあります(笑)
温泉成分分析書を読めたからと言って、何かの役に立つかは不明ですが、温泉を楽しめるのは確実です。
参考にしていただけたら幸いです。
それでは、「【単純温泉】はどんな泉質?成分総量とミリバルをチェック」の記事をここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。