温泉巡りが好きな方は、「温泉施設によって温度が違うな」と感じたことはありませんか。
実は先日、温泉にそこまで興味がない友人と話す機会がありました。
友人に、温泉の温度に違いがあることを説明したら驚かれました。
温泉巡りをしている人からすれば、あたり前の話です。
友人からすれば、夏に入れる熱くないぬるめの温泉があることに、びっくりしたようです。
確かに…。
温泉巡りをしない人からすればそうかもしれませんね。
普通の人は、週1で行くか行かないか程度ですから。
ここで本題です。
どうして、温泉は温度の違いが出てしまうのでしょうか。
一概には言えませんが、原因の1つとして火山性温泉と非火山性温泉の違いがあります。
本記事では、火山性温泉と非火山性温泉について、それぞれの説明をさせていただきます。
温泉を訪問した際、「そんな内容の記事を読んだっけ」と思い出していただけたら幸いです。
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火山性温泉の特徴は源泉温度が高い!
温泉街というと、湯けむりが立ち昇る場所を思い浮かべてしまいませんか。
浴衣姿で桶とタオルを片手に、ぶらぶらと歩いているイメージですよね。
しかし、温泉街によっては、湯けむりがない場合もありますよね。
そもそも湯けむりは、沸騰泉と呼ばれる温泉でしか見ることができないんだ。
お湯を沸かすと、蒸気が噴き出すことあるよね。
あれが地球規模で起きているのが、湯けむりだよ。
火山性温泉の場合、熱源は火山のマグマです。
雨が降ってきて地下にたまり、マグマの熱で温められたものが火山性温泉です。
火山性温泉に比較的多く見られるのは【塩化物泉】【硫黄泉】【硫酸塩泉】【酸性泉】などで、比較的源泉温度が高いことが多いです。
火山性温泉の場合、温度が高い源泉は、地獄と呼ばれる蒸気や温泉の噴き出す場所になることもあります。
地獄に雨水や地面の成分が加わることで、他の泉質成分が加わることも珍しくありません。
【炭酸水素塩泉】【二酸化炭素泉】【含鉄泉】などです。
【単純温泉】は、温度によるものがほとんどです。
※☝それぞれの泉質を知りたい時には、文字をクリックするとその記事を読めます。
火山性温泉の場合は、成分量以前に温度ですでに【単純温泉】になっていることも多いです。
それは非火山性温泉も同様です。
次章では、非火山性温泉について説明します。
非火山性温泉は地面の熱によって温められたもの
非火山性温泉は、黒い色をした【モール泉】という温泉で知られています。
この【モール泉】は、地面の中に堆積した木の葉や木が、何万年という長い年月をかけて熟成されて湧き出したものです。
地面は100m掘るごとに約3℃上がるとされています。
つまり、単純計算で900m掘った場合、27℃になりますので温泉の定義である25℃以上をクリアします。
さらに地面の中の成分が温泉の基準値を満たしていれば、25℃以下でも温泉と認められます。
大分県の大分市には、40℃を超える温泉が湧き出しています。
単純計算で1400mくらい掘っていることになりますね。
非火山性温泉に多く見られるのが、地下水を起源とした深層地下水型と海水を起源とした化石海水型です。
深層地下水型は、【モール泉】になることが多く、泉質はナトリウムー炭酸水素塩泉です。
化石海水型は、海水を濃くしたような色が特徴で、ナトリウムー塩化物泉になることが多いです。
しかし、木が堆積した場所に海水が入ることもありますし、地面の中で混ざることもあります。
色が黒いのにナトリウムー塩化物泉だったり、海水のような色をしているのにナトリウムー炭酸水素塩泉ということもあります。
教科書通りにいかないのが温泉の魅力ですね。
炭酸泉じゃないのに、体に泡付きがあるモール泉などもありますね(笑)
この前行ったあそことか。
あの場所の温泉もそうだった気がするな。
車だから入浴はできないけど…。
まさか!
運転席に染み込んだ温泉成分でわかったとか?
ちがうわ!
あなたが温泉の染み込んだタオルで、窓を拭くからでしょ!
錆びたら……いやいや温泉か……ちょっと嬉しいかも(笑)
非火山性温泉は地熱に影響される
しかし長い年月が経っているとは限らない!
非火山性温泉は、基本的に長い年月地熱で熟成されたものが多いです。
しかし、地面の熱を雨水や地下水が通過することでできる温泉もあります。
マグマの熱を使っていませんので非火山性温泉です。
水分は地下水や雨水ですので、比較的新しいものが多いです。
人工的に温泉蒸気を地下水にあてて作る造成泉と言う温泉があります。
造成泉は、人工的ですが火山起源の蒸気を使用しているので火山性温泉です。
似たような感じで、地面の地熱が出る割れ目があり、そこに水が通って温められることがあります。
【割れ目系循環型温泉】と言います。
意外と少ないので、【非火山性温泉】は2種類だと思っている人も多いですが実は3種類あります。
私が知っている限りでは、【宮崎県】の【白鳥温泉】が【割れ目系循環型温泉】になります。
もっとも、【白鳥温泉】の場合は、【地獄】で岩が温められているようなものですので、天然の【造成泉】と言う感じになるような気もしますね(笑)
【火山性温泉】も【非火山性温泉】
温泉だからどちらも気持ちが良い!
いかがでしたか。
火山性温泉と非火山性温泉については、結構専門的な内容です。
なるべくわかりやすく書きましたが、わからないものはわからないですよね。
そういう時には、温泉に行ってみましょう。
火山性温泉だろうが非火山性温泉だろうが、ごちゃごちゃ考える前に温泉へ入浴してしまえば、それだけで十分気持ち良いです。
少なくとも、温泉に入浴する度に源泉が気になったり、味見をし始めたら専門家になりつつある危険信号です。
深入りしすぎないように、気を付けてくださいね。
個人的には、本記事を読んで「そうなんだ」程度で覚えていただくのが一番良いのかなと思います。
それでは、「火山温泉と非火山性温泉! 明確な違いはあるか」の記事をここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
また次回の記事でお会いしましょう。